遺言書を残すということ - 遺言ガイド 秘密証書遺言編

menu

遺言書を残すということ

今世の中で密かにブームとなっている「終活」という言葉。
あなたは「終活」という言葉が何を表す言葉なのかをしっていますか?
終活とは…文字通り「終わりのための活動」。
つまり、あなた自身の人生の最期をどのように迎え、そしてどのように送り出してもらうのかということを自主的に決めておく活動…それが「終活」なのです。

具体的にどのようなことをするのかというと…
例えば、自分が入るお墓や骨壺、納骨堂などを自分であらかじめ決めておいたり、遺産の分配や遺言を残しておく作業などが「終活」だと言われています。
こうした終活は、高齢の人が主に注目して行うと思っていたら大間違い!
最近の終活セミナーやイベントには、働き盛りの30〜40代の姿が珍しくありません。
この世代は、自分の親を看取った経験から終活に興味を持つことが多く、最近の終活セミナー・相続税のセミナーなど相続にまつわる勉強会には本当に老若男女問わず大勢の人が参加しているようです。

そのような終活の中で最も大切な作業を、あなたは御存知でしょうか?
一番大切な作業…それは「遺言」に関する作業なのです。
お葬式や納骨、そして財産分与などを行う瞬間、あなたは絶対に立ち会うことができません。
ですから、自分の死後にどのような対応をしてもらいたいのか?また、遺産はどのように分けてほしいのか?といったことについて、あなたの意思を残しておくことが相続ではとても大切なことなのです。

自分の意思を明確にしておくツールとして、最近は「エンディングノート」などというものもあります。
確かに、エンディングノートは特に形式も問いませんし、気軽に自分の気持ちを綴っておくことができるので、終活の一環として取り組みやすいツールだと言えるでしょう。
しかし、エンディングノートでは実際の財産分与の時には法的効力がありません。
本当に自分の意思を残したいと思うのであれば、エンディングノートと合わせて法的効力のある「遺言書」を残すべきなのです。
では、実際に遺言書を作成しようと思ったらどのようにして作成しておけばよいのでしょうか?

遺言書には、自ら筆を取って書く「自筆証書遺言」と、公証役場において公証人と作成する「公正証書遺言」、そして中身を秘密にして作成する「秘密証書遺言」があります。
自筆証書遺言とは、その名の通り「自分で紙に書いて残す」遺言のことで、誰もが気軽に作成できることから多くの人がこの形式の遺言書を作成しています。
しかし、自筆証書遺言は全てを自分で作成しなくてはならないため、法的な不備が起こりやすく、また紛失や偽造の心配もあります。
そうした心配を防ぐためには、公証役場において公証人と作成する「公正証書遺言」が良いと言われています。

公正証書遺言とは、法律のプロである公証人が公証役場で作成する遺言書です。
遺言を残したい人は、証人2人とともに公証役場へ行き、公証人に対して口頭で遺言内容を伝えます。
すると公証人がその内容を文書にして、法的効力のある遺言書にしてくれるのです。
このような公正証書遺言は、確かに法的効力がある遺言書なのですが、中身が全て公になってしまうというデメリットもあります。
そこで今回オススメするのが、第3の遺言書である「秘密証書遺言」です。

秘密証書遺言は、遺言内容を秘密にしたまま「遺言書の存在」だけを証明してもらう遺言のことで、内容を公にしたくない人にオススメの遺言書となります。
ただし、秘密証書遺言の場合には内容を自筆などで自ら作成しなくてはなりません。
ですから、秘密証書遺言の形式で遺言書を残したいと考えている人は、より一層遺言書について学んでおく必要があると言えるでしょう。
そうしないと、せっかく公証役場に赴いて費用もねん出し「秘密証書遺言」を作成しても、法的に効力が発揮されない遺言書となってしまう恐れがあるからです。

「秘密証書遺言」には、遺言書の内容を秘密にしたまま、遺言書の「存在」だけを証明してもらえるというメリットがあります。
多額の遺産を分与する予定がある人や、法定相続人以外の人への財産分与を考えている人などには、本当にオススメの形式なのです。
公証役場で証明してもらう遺言書なので費用がかかってしまうのですが、手数料は定額で11000円です。
公正証書遺言を作成するよりは、費用面のコストがかからないこともメリットの一つだと言えるでしょう。

しかし、秘密証書遺言にもデメリットはいくつかあります。
公証人に遺言書の「存在」を証明してもらうだけなので、内容に不備が起こっていても開封するまで分からない恐れがありますし、遺言書の内容を執行する時には裁判所の検認が必要です。
また、公正証書遺言のように公証役場で保管してもらえるわけではないので、紛失の心配がなくなる訳ではありません。
せっかく残した遺言書が無駄になってしまわないように…「秘密証書遺言」について、しっかり勉強してから準備しておきたいものですね。
あなたもぜひ、こちらを参考にして「秘密証書遺言」について学んでいきましょう。